
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
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佐賀県小城市三日月町石木166-1
こんにちは!最近子供用に砂場を作ったカトシンです。
中古車屋は商品の中古車をカーオークションで仕入れる場合も多いです。
今回はそのカーオークションの恐ろしさの一端をお見せ致します。
これは人気のタントを仕入れようとオークションで落札した車です。
オークションの出品票では「車体後部の歪み有り」とありました。
もちろん修復歴有り車としてお安く販売するつもりでした・・・・。
根本的にオークションの現場で現車を見ずに落札したのが原因なのは分かってますが・・・。
まさか・・・こんな事になるとは・・・キャーーーーーー!。
落札前にもちろんある程度は写真でチェックはしてます。
ぱっと見では何とも無いですが・・・。
当社は落札車をじっくり点検してから店頭に出しますが。
その時点で色々見つかりました。
右リアバンパー廻りのチリ(隙間)が合ってませんね。
この程度は軽くバンパーをぶつければ起きる現象です。
修復歴有り車とは分かってるので、この時点では驚きませんでした。
ドアヒンジは修復歴をチェックする時のポイントです。
ネジを外せば跡が付くので一目瞭然ですが・・・。
これは酷い・・・叩きまくってボコボコです・・・。
ここまで変形させないとドアの建付けが合わなかった程の事故です。
パンク修理キットなどを外してフロアの確認です。
フロアが潰れて修理した跡が確認できました。
赤丸のフロアボードの足の位置もおかしいですね。
振り向くとバックパネルのカバーも大きく浮いて収まりません。
バックパネルは新品みたいですが横のパネルにダメージが残ってますね。
サイドステップのエアロが浮いてます。
この時点でピーンと来たのでリアドアのステップカバーも外してみます。
案の定リアシート下の骨格が折れ曲がってました。
ここまでダメージが深いと完全な修理は不可能です。
理論上はここから後ろ側を全部新品にすれば直りますが・・・
強度上や防錆問題、金銭的に考えると廃車コースのダメージです。
はい、この車は廃車を無理無理復活させたゾンビ車だったのです!!!!。
タントは大きいドアと大きい開口部で使い勝手は良いですが。
その分追突などでダメージを受けるとボディーが深刻な状態になります。
仮にセダンだと柔らかいトランク廻りが潰れるだけで済んだでしょうが。
この手の車は乗員が後部ギリギリまで座るので後部は潰れません。
その代わりに車全体がアコーディオンのように潰れるので厄介です。
基本的に車の床が変形するダメージは復活出来ません。
骨格修正は床の骨格を固定してダメージ部分を引っ張るからです。
モノコック車が歪んでしまうと元には戻りません、モノコック車の宿命です。
ボディーが歪んだままでも一応走れますが・・・・・。
真っ直ぐ走れないとかタイヤの偏摩耗や雨漏れなど解決出来ない問題が噴出します。
そんな訳でこの車は当社の社用車にせざるを得ない状況になりました。
当社はこんな大事故車は絶対販売しません。
大損害ですね・・・・。
「バックパネルに少々修正跡が有りますが問題無いですよ」位を想定してたのですが・・・。
実際はダメージの少ない修復歴有り車を上手に選べばお買い得です。
修復歴無しの車よりかなり割安に購入できますから。
その時は信頼できる販売店で購入をお勧めします。
なぜかというと修復歴有りの言葉の守備範囲は恐ろしく広いからです。
走行に影響の無い修復から廃車を蘇らせたゾンビ車まで全部修復歴有りで一括りです。
店員さんが「大した事無いですYO!」と言われても。
大した事無いの範囲も人それぞれですので、大き目の事故車かもしれません。
ちゃんと「○○の部分を修理してます」との説明を受けてから購入するべきです。
中古車が個人売買やヤフオクでは激安で販売されてますが。
業者間のオークションでもこの状況です。
素人の個人売買なんてジャンク以外は怖くて手が出せません。 SK