
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
この型のスイフトは・・生産終了したからこそ言える・・名車でした。
スイフトは全般的に・・欧州コンパクトを横目で見ながら・・国産車の手法で設計されてる・・感があります。
欧州車でよく見られる・・ドアサイドシルの高い高さや・・バックパネルも高く設定する事で・・軽く剛性を稼いでるボデーなのが分かります。
出来るだけ開口部を小さくして・・剛性を稼ぐ手法ですね。
まあ・・その代償で・・乗り降り時に足を大きく上げる必要があったり・・。
荷物を積むときに・・高く持ち上げ・・深い位置に置く・・必要があります。
でも・・そんな事は・・展示車両をみれば・・購入前から・・分かってるハズです。
なので・・その辺りに文句を垂れるのは・・筋違いなのです。
皆さんも・・気を付けましょう。
それは・・予め分かってた個性・・なので・・。
はい・・スイフトのロッカーパネルが・・ご機嫌に凹んでますね・・。
これは・・筆者の何となくな感覚ですが・・スイフトのロッカーパネル凹ませ率は・・何故か高い気がしてます。
同様に・・30プリウスなども・・ロッカーパネルダメージ率は高い・・肌感覚があります。
(30プリウスのロッカーカバーは・・何度交換したことか・・)
両車に共通するのは・・視界の悪さ(サイドミラー含む)でしょうね。
プリウスは燃費の為に・・屋根も低いので・・低く座らせる・・・。
スイフトは・・スポーツ性の為に・・低く座らせてる・・為かな?
いずれにしろ・・実用車は・・低すぎる着座位置にメリットは少ないです。
良い事例が・・視界の良いヴォクシーやセレナは・・ロッカーパネルのダメージ率は・・低い実感がありますので・・。
視界の良さが・・自損事故率低減にも繋がる・・好例だと思います。
そんなスイフトのロッカーパネル修理ですが・・スイフトの最低地上高は145ミリ程で・・ライバルと同じです。
そんな低い位置を板金修理する際は・・リフトに上がってると・・良いです。
その理由は???
裏から手の入らないロッカーパネルは・・溶接して引き出すのですが・・。
引き出しの基本は・・ダメージの入力方向の真逆に引き出す事です。
何だか・・非常に当たり前の事を言ってるみたいですが・・出来てない板金屋さんが意外と多いです。
今回のダメージですと・・今引き出してる位置は・・車輪が地面に接地してる状態でも可能ですが・・。
そのすぐ後ろの細長いダメージは・・タイヤが接地していては・・難しいダメージです。
何せ・・斜め45度から・・ほぼ真下に向けて引き出さないと・・元には戻りませんから・・。
それを接地状態で・・強引に作業しても・・イマイチ形が戻らなく・・パテで強引に作る・・ダメダメ板金に繋がるのです。
真下に引くには・・写真の様なリフトで上げるか・・高いシャシー馬に載せる・・必要があります。
でも経験の浅い作業者の皆さんは・・何故かその作業を面倒くさがる・・のです。
確かに準備は大変ですが・・上げないと・・そもそも直りませんから・・。
その・・手間を惜しんではいけませんね。
今回迂闊だったのが・・ロッカーパネルモールが・・リフトアップしてると・・外れなかった・・点です。
ジャッキアップポイントに・・樹脂カバーが・・被さってますから・・。
マスキングテープの芯を挿入して・・隙間を作り・・対処してます。
皆さんは・・予め・・外しておきましょうね・・。
さて・・概ね鉄板引き出し作業は・・終わりましたね。
取り敢えず・・板金パテを入れておきます。
パテを研ぐのは・・パテ粉が舞わない・・集塵機に行くまで・・おあずけです。
板金パテは・・その名の通り・・鉄板修正の延長戦であるパテです。
硬いだけが取り柄の・・とても仕上げには向かない・・パテですから・・。
板金パテを低めに研いで・・鉄板を追加修正します。
その上に・・仕上げパテを付けて・・周辺に対して平らな面を作ります。
写真は集塵機・・です。
集塵機を作動させると・・床のグレージング(鉄の格子)自体が掃除機みたいに・・ホコリを吸いこみます。
そうです・・床に掃除機が埋め込まれてる・・状態なのです。
研いだパテ粉は・・そのまま床の隙間に吸い込まれていき・・周辺に漂いません。
作業者の健康管理はもちろん・・お車の汚れも防ぐ・・優れものです。
パテを研いだら・・いつもの様に・・下塗り塗装を行います。
下塗り塗装を研いだら・・チッピング塗装を行います。
細かいうろこ状の・・凸凹が大きい塗装です。
地面やタイヤからの飛び石で・・ロッカーパネルが錆びるのを防ぐ目的ですね。
部分的にチッピング塗装を行うと・・模様が変化してしまうので・・ほぼ全面にチッピング塗装を行います。
2液のサーフェーサーを高粘度のまま吹き付ける事で・・模様を再現してます。
乾いたら・・ペーパーを当てて・・模様の調整を行えば・・完了です。
今回は都合上・・このまま上塗りを行います。
ブースの中だと・・写真の様に車を傾けるのが困難なので・・。
周囲の環境を整え・・集塵機を作動させる事で・・ホコリの付着はある程度防げます。
塗装が乾いたら・・再びリアタイヤを外し・・ライナーを組付けます。
磨いて・・ロッカーモールを組付ければ・・完成です。
板金修正が良く出来たので・・仕上がりも良いですね。
同業者の皆さん・・引き出し作業は・・ダメージ入力の反対方向ですよ!
間違え易いのが・・走りながら側面に衝突したダメージです。
ついつい・・真横に引きがち・・ですが・・正解は斜め前方です。
何せ・・走りながらの衝突・・ですからね。
追突被害も・・真後ろに引くのでは無く・・斜め下が正解です。
取り敢えず真後ろに引いて・・後から・・まだ意外とメンバーが上がってた!・・・・アルアルケースです。
この内容・・全く・・一般向けではありませんね・・専門的な中でも・・更にコアな部分です。
筆者も尊敬する・・板金の達人は・・離れて見た・・見た目と水準器のみで・・驚く程正確に修正します。
下手に寸法に頼ると・・ダメみたいですね。
まあ・・この方は・・すでに神の領域なので・・逆に参考にならない・・程です。 SK
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