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バイクの社外FRPカウルを塗装してみた・・
ボコボコの表面と格闘!

 社外製FRPカウル

皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。

今回は・・バイクの外装を塗装します。

ホンダCB400SF用らしいですが・・預かったのは部品のみで・・現車は見てません。

そのうち・・バイクも見せてください・・。


最初に塗装の相談を頂いた時は・・まだ未開封状態で・・仮合わせを行って無い・・状態でした。

この手の社外パーツは・・塗装前に必ず仮取り付けして・・ホントに付くのか確認が必要です。

穴の位置が違う・・そもそも取りつかない・・などのトラブルは日常茶飯事です。

なので・・仮合わせ後・・再び塗装の相談する・・事になってました。



今回は・・その仮取り付けもクリアしたみたいなので・・安心ですね・・。

純正カウルの固定部は6か所みたいですが・・これは4か所です・・ホント大丈夫かな??

塗装屋さん的には・・無事なのを祈るだけです。

モナカ・・ですか・・。

巨大なピンホール

 このままでは塗装出来ません

社外製FRPカウルの多くは・・白ゲル仕上げですが・・大概・・このままでは塗装出来ません。

表面の仕上げが悪すぎる・・からです。

まあ・・強引に塗装すれば可能ですが・・非常に残念な仕上がりになります。


今回のカウルも・・サイドの接合面のバリは酷いですし・・。

ピンホールや・・無視出来ないレベルの・・表面の変形もあります。


ここまで酷いと・・作業時間的に・・下地9割・・塗装1割・・位ですかね・・。

「大まかな形は作りましたので・・後はヨロシク!」的な・・感じです。

これは・・大変な作業になりそう・・です。

モナカの接合面を消してます

とにかく削って・・様子を確認します

 白い塗装を研いでみます

先ずは・・白い塗装を削る事で・・消える傷を消していきます。


最初は・・320番のペーパーで・・研いでいきます。

もしも厳しかったら・・180番などに変更していきます。

浅いペーパー傷で済めば・・それがベストですからね・・。


大体・・3割位は・・不具合が減ったかな・・。

パテを入れて

研ぎました

 パテを入れます

どう見てもダメな場所に・・ポリパテを入れます。

白ゲルは・・不具合箇所が分かり難いので・・困ります。

基本的に・・グレーのサーフェーサーを塗装してからが・・ホントの下地処理スタートと考えてます。

考え抜いた・・固定方法

サフェーサーを塗ります

 取り敢えずの・・サフェーサー

今回も・・理想的な固定方法を考えるのに・・時間を使いました。

出来れば・・ネジ穴もキレイに塗装したい・・ですからね。


その後・・傷やピンホールが見易い・・グレーのサーフェーサーを塗装します。

このサフェーサーも硬化剤入りの2液なので・・少々の傷を埋める能力は持ってます。

その都度・・スプレーガンを洗うのは大変ですけどね・・。


でも缶スプレーなどの1液式では・・厚くは塗れません。

仮に1液で厚く塗ったら・・乾くのが非常に遅く・・長期間作業が止まってしまいます。

ピンホール消し1発目

ピンホール消し2発目

 ピンホールが・・出るわ出るわで・・大変です

はい・・ピンホール祭り・・です。

細かい(0.5ミリから1ミリ程度)の穴が・・大量に出てきました。

FRPはガラス繊維を樹脂で固めた製品です。

その樹脂が硬化する際に・・細かい穴(ピンホール)が大量発生するのです。


その穴を・・細かいパテで埋めます。

水色のパテを塗って研いで・・更に黒いパテも・・塗って研ぎます。

パテの水色と黒の違いは・・単純に色の違いです。


水色のパテを研いで・・その上に・・黒のパテを塗ります。

そして研いだ時に・・黒のパテが消えれば・・そのピンホールは埋まった証拠です。

黒が残った場合は・・白い色のパテを入れて・・パテが消えるまで繰り返します。


・・・目を皿の様にして・・舐めまわす様に見ても・・見落としは・・出てしまいます。

極微量の・・ピンホール残りは・・「ごめんなさい・・」としか・・言えません。

正直・・FRPの限界・・です。

濁った赤で下地塗装します

乾燥後・・表面を整えます

 カラー版・・下地塗装です

ピンホールを埋めたら・・赤系のカラーサフェーサーを塗装します。

今回は・・鮮やかな赤色なので・・下地が赤系統じゃないと・・下地が透けてしまいます。

鮮やかな赤色は・・半透明なセロファンみたいなモノですよ。


塗装したカラーサフェーサーを・・800番以上のペーパーで研いでいきます。

これで・・ようやく・・本塗装が可能になります。

この時点でも・・ピンホールを探す作業は継続中です・・。

 ブライトレッドで塗装します

今回はお客様と相談の上・・ブライトレッドの原色で塗装します。

ソリッド塗装ですが・・この塗料はラッカー系なので・・クリア塗装も必要です。


個人的には・・ソリッド塗装にもクリア仕上げが良い・・と思ってます。

 実質・・3コートです

下地が既に赤いので・・ブライトレッドで即・・鮮やかになります。

ブライトレッドを乾かしたら・・クリア塗料を塗装します。

今回は・・硬化剤50パーセントの高級クリア塗料をおごります・・。

艶の深みと・・クリア自体の厚みが・・安物とは違います。


まあ・・使用量自体が少ないので・・出来たのですけどね・・。



乾燥後・・磨きを入れて・・更に艶つやに仕上げます。

 ピカピカに出来ました!

どうですか?ピカピカに仕上がりましたよ。

当方としても・・出来るだけの事は・・行ったつもりです。

同じバイク乗りとして・・応援したいですからね・・。   


それにしても・・やはりFRPは厳しいですね・・。

ピンホールが多すぎます・・。

時間経過後に・・ガラス繊維の模様が浮き出てくる事例もあります。

それは・・FRPの仕様なので・・諦めてください・・。


純正カウルがABS樹脂なのも・・表面精度が高いからです。

トヨタ車などのモデリスタの様な・・高級エアロも・・ちゃんとABS樹脂です。

しかし・・ABS樹脂は金型が必要なので・・高コストです。


FRPは低コストで少量生産出来るのがメリットです。

その分・・塗装前の下地処理に手間が掛かります・・。   

どっちもどっち・・ですかね・・。        SK


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