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ワゴンR 新品ボンネットに交換事例

 看板が倒れて来た!

皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。

このワゴンR・・駐車中に看板が倒れてきて・・ボンネットが凹んでしまいました。


今回は被害事故でもあるので・・新品ボンネットに交換していきます。

もちろん中古ボンネットも存在しますが・・ほぼ100%・・錆や傷・・飛び石傷や塗装が劣化したボンネットばかりです。

(年式も古いので・・仕方がないです)

中古ボンネットを再塗装してたら・・新品とお値段は変わりません・・・ならば新品が良いですね。


もし・・程度の良い中古ボンネットが入手出来れば・・ボルトで付け替えれば・・作業完了です。

だが・・日焼けの具合などで・・色が微妙に違うリスクは覚悟してください。


新品ボンネットは未塗装品しか存在しないので・・塗装も必要になります。

まあ・・その車に合わせたオーダーメイド塗料で塗装出来るので・・より仕上がりは良くなるメリットがあります。


新品も中古も・・メリットデメリットがありますので・・十分に相談が必要なのです。

 調色と下地処理

部品が来るまで・・調色作業を行います。

フィルムに作った色を実際に塗装してみて・・隣り合う部品の色に近く調整していきます。

基本のレシピはありますが・・そのまま合う事は・・まずありません。

「白っぽいかな?」と思ったら黒を足し・・パールのキラキラ感を調整したり・・調整要素は多いのです。


また・・テストフィルムの小さな面積と・・実際の大きなボンネットを塗装した場合では・・色の見え方まで変わります。

それらしさ・・の心理的な要素まで絡むので・・難しいです。



新品のボンネットをペーパーで研いで・・塗装が密着しつつ・・ペーパー傷が埋まる・・そんな下地を作ります。

スズキ車なので・・裏側にコーキング剤を塗布するのも・・必要です。

ホンダや日産はコーキング剤が塗布済みでの供給なので・・良いですね。

 手造りステーでフローティング固定

ドアやボンネットは表も裏も・・塗装が必要です。

その際・・表裏別々に2回で塗装する方法と・・今回の様に1回で塗装する方法があります。

どっちを選ぶかは・・浮かせて固定出来るか?出来ないか?に影響されます。


浮かせる・・と言いましても・・当然に固定部は必要です。

その固定部は完成時に見えなくなる位置であること・・が求められます。

ドアなら・・内装で隠れる部分で固定する・・イメージです。


で・・意外と難しいのがボンネットなのです。

昔の長ーいボンネットなら・・小さめの机に載せれば・・そのまま両面が塗装出来ました。
(裏の断熱材で未塗装部は隠せれます)

しかし・・最近の短いボンネットは・・断熱材部分が狭すぎるので・・机の手段は厳しいのです。


そんな時は・・写真の様なカスタム固定具が有効です。

ヒンジのボルトと・・ボンネットロック位置のみで固定出来るので・・1回で塗装が可能になるのです。

(ベースのスタンドとの相性もあるので・・万能ではありませんか・・)

 3層パール塗装

固定が済んだら・・油分と静電気を除去して・・塗装開始です。

白い塗料→キラキラパール塗装→透明塗料の順に塗装していきます。


裏側は・・無理な体勢での塗装になるので・・結構大変なのです・・。

下から上に塗装すると・・塗料の霧が押してきて・・被る事になりますから・・ね。

どうしても塗り難いので・・仕上がりのレベルが若干下がるのがデメリットです。

メリットは・・2回に分けての塗装時に出てしまう・・マスキング跡が発生しない点ですね。

 異物取りと・・肌調整

塗装時に・・塗装面に付く異物は・・避けては通れません。


空気中のチリに・・噴射した塗料がくっついて・・塗装面に張り付くからです・・。
(これを防ぐには・・ホコリをシャットアウトしたクリーンルームレベルが必要なので・・非現実的です)

この塗装面に付着した異物を・・ゴミやブツ・・などと塗装屋さんは呼んでます。

手で触ると引っかかる突起になってるので・・見逃す訳にはいきません。


左の写真は・・そんなブツを・・ピンポイントで削り落としてる最中です。

右の写真は・・ブツを削った跡と・・その周辺を馴染ませる為のペーパー掛け作業です。

電動ポリッシャーで磨けば消せる・・2000番以上の細かいペーパーで作業する必要があります。

 磨き上げて・・組付けます

ブツ取りのペーパー傷を・・コンパウンド(磨き粉)とポリッシャーで磨きます。

コンパウンドも・・粗い・・中間・・仕上げ・・と使い分けます。

結局・・最適な種類のコンパウンドを使用するのが・・最も早いからです。

いきなり仕上げ用コンパウンドで作業すると・・どんなに時間があっても・・終わりません。


皆さんも磨き用3種のコンパウンドセットを使う機会があるかもしれません。

基本は粗目コンパウンドで目的(傷落としや艶出し)を達成してから・・。

粗目のコンパウンド傷を・・中間コンパウンドで消すのです。

中間コンパウンドでキレイに仕上がったのを・・更に良くするのが仕上げコンパウンドです。


コンパウンドは、単なる目の粗さの違いでは無く・・使用目的そのものが違うのです。

いきなり仕上げコンパウンドで作業する愚かさが・・分かって貰えましたか?


粗目コンパウンドが怖いのか・・いきなり仕上げコンパウンドで無駄に頑張るケースを見かけますので・・。

 新品ボンネットに交換できました!

古いボンネットから部品を移植して・・建付け調整を行い・・完成です。


はい・・やっぱり・・そのまま・・すんなりとフィットは出来ませんでした・・。

結構・・あっちこっち調整して・・隙間も段差も閉まり具合も・・満足出来ました。



まあ・・この辺りも新品のデメリット・・なのですけどね・・。

この微調整は・・自動車板金屋さんの腕の見せ所です。

普段・・車検整備などしてる整備士さんでは・・困難な調整作業・・と言えるでしょう・・かなりの経験を要しますので。

基本・・整備の交換部品はピタリと合いますから・・。

周囲と調和させた最大公約数的調整・・なんて発想はエンジン整備士には・・そもそも無いですからね。


ピカピカに仕上がり・・周囲にソロモンが見えます(笑)    SK



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