
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
軽トラックのスズキキャリーですが・・後方あおりドアの動きが悪いです。
開くのも閉めるのも動きが悪く・・右の写真の様に・・手を離しても水平をキープ出来る・・程です。
そして・・閉める時にも力が必要で・・非常に使い難い状態です。
では何故・・こんな風になってしまったのでしょう?
車を見ても・・事故の形跡はありません。
動きが悪い理由は・・あおりドアのヒンジが変形してるからです。
あおりドアのヒンジは・・鉄の棒に鉄板が巻かれてる様な構造ですが・・。
現状はその巻かれた鉄板が・・引き延ばされてる状態です。
では・・何故・・こんな状態になってしまったのでしょうか?
それは・・ヒンジの回転部分(鉄の棒)が錆などで固着してる状態で・・あおりドアを強引に動かしたからです。
すると・・あおりの動きに合わせて・・鉄の棒が回るのでは無く・・巻かれた鉄板が伸ばされるのです。
その後・・ヒンジの固着が剥がれると・・現在の様な状態になるのです。
軽トラックのあおりヒンジは・・鉄の棒と鉄の筒だけの・・超シンプルな構造です。
故に・・水なども入り放題で・・あおりドアを長期間開閉しないと・・錆で固着してしまうのです。
定期的に動かすが・・グリスで錆を防ぐしか対策方法はありません。
ちなみに大型トラックなどは・・高価ですが、錆びないステンレス製ヒンジになってます。
まあ・・車両本体価格がべらぼうに違いますから・・仕方ありません。
軽トラックのヒンジですが・・ヒンジ的には弱い部類ですが・・人力で簡単に加工できるほど柔らかくはありません。
なんだかんだで・・鉄板の厚みは2ミリ程もありますから・・。
なので・・現物の修理は非常に難しいです。
しかし・・新品のヒンジ部品はシンプルだから・・安いです。
なので・・ヒンジのみを新品に交換するのが・・結果的に最安の修理方法なのです。
古いヒンジを外す前に・・ヒンジの元の位置に印を付けておきます。
ヒンジは4か所の溶接で取り付けてあります。
しかし・・鉄板の厚みが厚いので・・外すのは大変です。
しかも・・溶接位置は奥まってる位置にあるので・・ドリルも使えません。
なので・・地道に削り取る・・しかありません。
何気に・・この作業が最も大変な作業と言えるでしょう。
サンダーなどで・・あおりドアにダメージを与えない様に・・気を付ける必要もあります。
古いヒンジを外したら・・新品のヒンジの準備を行います。
タワシで足付けを行い・・溶接用の穴を開けます。
元の位置に仮固定したら・・溶接を行います。
オリジナルはスポット溶接4か所ですが・・・。
今回はプラグ溶接4か所に・・隅肉溶接2か所を追加して完全を目指します。
プラグ溶接なのは・・あおりの奥側が袋状になってて・・スポット溶接は無理だからです。
個人的には・・補修用スポット溶接は溶接不良のリスクが高いので信用してません。
0.6ミリなどの薄板なら大丈夫ですが・・厚板は意外と苦手なのです・・。
特に厚板と薄板とのスポット溶接は危険なのです。
まあ・・メーカー製造ラインの機器とは・・レベルがダンチですからね。
その点・・プラグ溶接は目で見えるので・・確実なのです。
特にヒンジは・・強い力が掛かりますからね。
見た目より・・強度が重要ですから・・。
溶接後・・バリを削り・・錆止めと塗装を行います。
お金を掛けて頂けば・・スプレー塗装も可能です。
ヒンジを交換したので・・閉まり具合の調整も行います。
あおりドアの変形を直し・・フィット性を確認します。
その後・・ロックレバーの位置を微調整して・・「パチン」と動く位置に調整します。
あおりドア動きも良くなり・・非常に気持ち良いです。
最後に・・外れ止めボルトを付ければ・・完成です。
予想以上に安く修理出来たので・・良かったです。
軽トラックのあおりドアで・・動きが硬い時はご注意です。
無理に開くと・・今回の様にヒンジが変形してしまいます。
動かない時は・・ヒンジの隙間からCRC556などをスプレーし・・5分程放置します。
そして追加スプレーしながら・・あおりを少しずつ開閉して・・固着を剥がしましょう。
潤滑スプレーは・・じゃぶじゃぶ吹いて・・出来るだけ長時間放置するのが・・コツです。
動いたら・・グリススプレーで再固着を防ぎましょう。
まあ・・頻繁に動かすのが一番・・なのですけどね。 SK
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