
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?相変わらずのSKです。
今回はスズキのブラウンの調色工程をご紹介します。
板金の出来が良くても塗装した色が微妙に違うとガッカリですね。
現代には色彩判定機も有りますが殆どの塗装屋はカンで調色してるのが現状です。
色彩判定機は非常に高価でなかなか手が出ません。
当社はイサム塗料を使用してます。
歴史の長い信頼の国産塗料メーカーです。
当社のように国産車の扱いが多い工場には日本の塗料会社が合ってると思います。
勝手な想像ですが高温多湿な日本には外国製は・・・・以下略です。
サポート体制も手厚くて助かってます。
スズキのアーバンブラウンパールメタリックの色コードはZSFです。
塗装屋さんは長いアーバンブラウンパールメタリックなどとは呼びません。
簡単にスズキのZSFと呼びます。
普段カラーコードで作業してるので、実はカトシンも色の本名?は殆ど知りません(爆)。
新車カタログ用の名前だと思ってます。
この色には4個の見本が有ります。
長い期間使用されてた色は30色近い見本があります。
同じコードの色でも実際は製造年や工場の違いで微妙に色が違うんですよ。
まず、この中で一番近い色を選定します。
裏側にはそれぞれのレシピが書いてあります。
レシピには銀が1000分の○○、黒は1000分の○○との感じになります。
このレシピ通りに混ぜればサンプルと同じ色が出来るはずですが・・・。
実際は塗料の揮発などで濃度が変化してしまい・・・
サンプル通りの色には成らないのが現実です・・。
塗料の管理はむずかしいです・・・。
まあ、近い色にはなるので微調整するだけです。(それが大変!)
脱線しましたがレシピ通りに色を混ぜて作ります。
塗料が揮発するのを防ぐには密封すれば良いですが、それとは別に沈殿や分離問題が発生します。
塗料は生ものと同じです。毎日10分以上攪拌する必要が有るんです!老舗の漬物屋さんのぬか床と同じですね。
沢山の塗料を毎日手で攪拌してたら仕事にならないので機械にお任せです。
しかし攪拌機能付きの蓋は密閉出来ないので揮発が進んでしまいます。
どうしても使用頻度の低い色の粘度が上がってしまいますね。
攪拌機の無かった頃はドロドロになってしまった塗料をテキトーにシンナーで薄めて使用してました。
そりゃ色も合わないでしょうね。
攪拌機にセット出来ないパール塗料は別に保管します。
使用する前に中のボールがカチャカチャするまで良く振ります。
イサム塗料純正はかりで正確に作ります。
塗料3滴位で目盛りが動く程に精密ですよ。
製作した塗料はよーーーーーく攪拌します。
数滴しか入れてない色が全体に混ざる必要があります。
透明なフィルムに試し塗りをします。
実際に塗装する時と同じ条件で塗装する必要があります。
スプレーガンでの塗り方でも色は変化します。
塗装する部位に隣接する場所で比色します。
出来るだけ太陽光の下で比色しないといけません。
車はお外で走るので・・・。
時間も重要で太陽光線が真っ直ぐに当たり過ぎると光り過ぎて比色出来ません。
夕日も赤色の光の成分が悪さをするので避けますね。
今回はレシピ通りの色ですとイマイチです。
濁り過ぎでキラキラ感が乏しくさらに赤みが足りずに黒過ぎます。
濁りの原因の数滴入れた白を減らす為に、白抜きで全体の量を増やす必要があります。
キラキラ感はアルミ剤の追加で対応します。
赤みは赤パール剤の追加で対応です。
全てを一気に行うと色の変化が読めないので一つずつ潰していきます。
混ぜた塗料は抜けないのでドンドン量が増えます。
余らせた分は損失なので少しずつ数滴単位の調整で理想の色に近づけます。
微調整して試し塗りをして比色するのの繰り返しです。
人気色なので翌日には同じ色のモコが入庫しました。
スズキはパール、黒、銀、以外の色のバンパーの供給停止は早いですが。
日産はどの色のバンパーも色付きで供給してもらえるので有難いです。
企業としての考え方の違いを感じる場面ですね。
最近はカラフルな車が増えましたね。
しかし比較的長い時間色付き部品を供給してくれるのはやっぱりパール、黒、銀、です。
この傾向はどのメーカーでも同じと肌で感じてます。
色選びで迷ってたら此の3色で決めましょう。
素地塗装より色付きの方がトータルで計算すると割安です。
バンパーならともかく塗装困難なラジエーターグリルなどは死活問題ですよ。 SK
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