
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
ロードサイドの中古車屋さんで販売されてる中古車って・・みんなキレイですよね。
5年落ち以内の高年式車は・・そもそもキレイな状態で下取る事もありますが・・。
それ以上古い車は・・各部の劣化も進み・・ボディーに傷や凹み汚れが有るケースが殆どです。
板金塗装屋さんのお仕事には・・そんな下取り車をキレイに復活させて・・店頭に送り出すお仕事もあるのです。
今回のムーヴは、ぱっと見キレイですが・・よく見ると年式なりの劣化や傷があります。
左側面にも・・凹みを伴った傷が・・前から後ろまで付いてます。
では・・次のお客様に気持ちよく乗って頂くために・・ピカピカに仕上げたいと思います。
ドアが凹んでるのが見えます
ドアに対してクオーターがめり込んでます
屋外の公道で普段使いする車なんて・・傷や凹みがゼロで使い続けるなんて不可能です。
狭い道の離合では・・木の枝や草でも・・傷が付きます。
スーパーマーケットに停車すれば・・隙間を通過するカートが接触したり・・横の車からドアパンチを喰らったりもします。
単純に屋外駐車場に止めるだけで・・紫外線や鳥の糞・・酸性雨などでボデーは傷んでいきます。
でも・・それは実用車なので仕方が無いと言えますが・・残念ながら・・下取り価格は低下します。
稀に出る・・車庫保管で使用頻度も少ない極上車と比べれば・・傷んだ車は安くしか売れないのは当然です。
では何故下取り価格が下がるのかですが・・今回の様な修復費用を想定してるからです。
世間では・・中古車といえどもキレイな見た目でないと・・売れないですからね。
エアロは塗装時に邪魔になります
バンパー裏の泥汚れを清掃してます
サイドのエアロには傷が無いので・・今回は塗装しません。
しかし・・フロントフェンダーとクオーターパネルに被さり邪魔なので・・外しておきます。
これで塗装品質も向上します。
また・・田舎の道は未舗装路を始め・・田んぼの泥などで砂まみれです。
そんな道を走行してたので・・ホイールハウスの内側や・・リアバンパーの内側などは泥まみれです。
裏側や隙間の砂や泥は・・見た目が悪いのと同時に塗装の邪魔になります。
なので・・水道のシャワーを突っ込んで・・擦りながら裏側の泥を洗い落とします。
写真を見て頂けれは分かりますが・・黒っぽい泥が大量に出て来ました。
この砂が・・スプレー塗装中に舞い上がり・・塗装品質が低下する要因なのです。
中古車もキレイになり・・塗装もキレイに仕上がり・・一石二鳥なのです。
フェンダーのダメージが大きいです
段差を直しました
通常通りに・・鉄板を修正し・・パテで整形し・・サフェーサー仕上げを行います。
中古車だからって・・工程に違いはありません。
ヘッドライトがくすんでます
磨いてクリアコートしました
中古車が売れるか売れ残るかは・・ヘッドライトのキレイさに左右されます。
ズバリ・・ドアに少々エクボがあっても・・ヘッドライトが透明でギラギラしてれば・・売れやすくなります。
なので・・ヘッドライトを外し・・磨き・・クリア塗料でピシャリと仕上げます。
ヘッドライトを外して単品で塗装してるので・・車載状態では塗装出来ない裏までコーティングされます。
すると・・何年も時間が経過しても・・クリア層が剥がれにくく出来るのです。
何せ・・ほぼ全体的にコーティングするので・・境界線が遥か奥側だからです。
カウルトップパネルが真っ白です
缶スプレーで黒く復活させました
カウルトップパネルやワイパーアームが、ちゃんと黒いだけで・・メチャ映えます。
白っぽく退色してると・・機能的には問題無くても性能が悪く見えそうですから・・。
ここも車体から外して単品塗装しないと・・思ったよりキレイになりません。
金は惜しむが・・手間を惜しまないのが協和自動車なのです・・(爆!)
中古車だからって・・手抜きしません
3コートパールで塗装
ドアハンドルやサイドミラーを外して・・塗装します。
塗りっぱなしでもキレイですが・・
磨くと更にキレイになります
一般の方には、塗装後の磨きって何?・・と疑問でしょうね。
塗装後の磨きは・・塗装後の塗装面に出来てしまった・・小さい突起や張り付いたホコリなどを除去する目的と。
塗りっぱなしより・・艶を出すのが目的です。
塗りっぱなしだと・・表面が魚のウロコの様な凸凹が残ってます。
その凸凹をなだらか均一にする事で・・艶が増すのです。
塗りっぱなしだと・・ブラウン管テレビレベルの映り込み解像度ですが・・。
丁寧に磨くと・・ハイビジョンレベルの映り込み解像度に出来るのです。
ウロコは雑巾で拭いても消えません
強引に削り落とします
この車を観察してたら・・フロントガラスのウロコが気になりました。
当然・・雑巾で磨く程度では消えません。
それは・・ガラスウロコの仕組みを知れば分かります。
取れないガラスのウロコは・・汚れが乗っかってるのでは無く・・ガラスが溶けて陥没してるのです!
なので・・少々拭いたところで消えないのです。
では・・どうするか?ですが・・ガラスを全般的に削り・・陥没部分を無くす必要があるのです。
エアーや電動工具にガラスコンパウンドを付けて・・執拗に磨き続けるしか・・消す事は出来ません。
(厳密には・・陥没部分の角が丸まり・・目立たなくなるだけでしょうけど・・。)
もちろん・・電動工具でもこのウロコ除去に10分以上必要ですので・・手で磨けば・・1時間以上必要でしょう。
電動工具で集中的に攻めると・・局部的に過熱するので・・ガラスのひび割れに注意が必要です。
結構ハイリスクな作業なので・・一般向けには受け付けおりません・・。
広範囲の酷いウロコは・・ガラス交換が確実でしょうね・・。
こんな感じで・・くたびれた下取り車が・・キレイな商品車に生まれ変わるのです。
まあ・・最初にエンジンやエアコンなどの点検もクリアしなければ商品になりません。
その後・・ようやく外装のリフレッシュになるのです。
そして展示前直前に・・室内やシートを水洗いクリーニングして・・ようやく中古車の完成なのです。
そうです・・お客様の期待より下取り価格が安いのは・・この様な再生作業を想定してるからなのです。
当然・・汚れや凹みが少ない高年式車は再生の手間が少ないので・・高額査定になりがちです。
古くなるほど・・再生や掃除の手間が増えるので・・査定額は加速度的に下がるのは・・仕方のないことなのです。
なので・・人気車を5年ごと新車に買い替えるのは・・高額下取り査定を考えると・・意外と悪くない選択なのです。
ここだけの話・・10年程度で替えるのが・・イチバン厳しいのですよ。
それ・・下取り車の価値が無くなった直後のタイミングですから・・。
オススメは・・5年ごとか・・15年ごとの代替えサイクルなのです。
ちなみに・・このムーヴカスタムは展示直後に速攻で売れました。 SK
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