
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
貴方も経験があると思いますが・・凹んだドアの車を見ると・・ドアを交換したくなりますよね・・。
(よそ行き顔で)
砂埃の舞うこんな日だから
観音崎の歩道橋に立つ
ドアのへこんだ白いセリカが
下をくぐってゆかないか・・
こんな名曲の歌詞も・・マッド板金塗装屋にしてみたら・・。
何故・・ドアを交換しないのか?・・と考えてしまうのです・・病気かな?
交換するドアを分解して外すのですが・・順序があるのです。
それは・・運転席ドアを最後に分解する事です。
理由は・・パワーウインドウスイッチの元締めが運転席のスイッチなので・・最初に運転席のスイッチを外してしまうと・・他の3個の窓は動かなくなってしまうからです。
窓の開閉が出来ないと・・ドアの分解は困難になるので・・順序が肝心なのです。
その間に・・新品のドアが届きました・・もちろん未塗装です。
写真の新品の色は下塗り塗装なので・・全色共通部品になります。
メーカーもその気になれば・・塗装済みドアの供給も可能でしょうが・・実現は難しいでしょうね。
それは・・ボディーの塗装ラインが単体部品に対応してないからです。
それ以外の方法だと手塗りになるので・・非常に高額になり・・結局だれも買わないでしょうね・・。
そんな事を考えながら・・新品ドアを付けていきます。
まだ・・ドアの中身はドアロックだけです。
ドアを付けたら・・段差が無くなるように車の骨格を修正します。
ドアを交換する様なダメージだと・・殆どの場合は骨格までダメージが入ってますので・・修正が必要です。
今回もセンターピラー(運転席のシートベルトが付く骨格)を引き出してます。
ドアの段差が無くなったら・・ツートン塗装の境界線を決めます。
今回はクオーターパネルからの延長線で決まるので・・残念ながら自由度はありません。
境界線の印は・・ドアを鋭利な鉄ヤスリで少し削る事で行います。
そうしないと・・表面処理時や裏側塗装時に消えてしまいますからね。
ツートン塗装なので・・2色共に調色します。
特にクオーターパネルは・・鉄板部分で調色しますが・・リアバンパーともかけ離れない様に注意が必要なのです。
クオーターパネルの大きさが小さいので・・どうしてもリアバンパー近くまで色が入るからです。
センターピラーにダメージがあるので・・凹みを修理します。
事故の衝撃で・・一瞬だけリアドアが接触したのでしょう。
自動車は鉄製ですが・・巨人から見ると意外と柔らかいのです。
人間を巨人とすると・・鉄製のトミカでは無く・・プラスチック製ミニカー的な硬さイメージなのです。
力いっぱい押すと潰れるが・・離すと元に戻る・・そんな感じなのです。
ちなみに・・ドアの段差調整とは関係ありません。
ドアの段差調整はドアヒンジ部分で行いますから・・。
いよいよドアの塗装ですが・・先ずは裏側から塗装します。
乾燥後・・表を塗装する為に裏側はマスキングします。
その際のコツは・・白い部分のマスキングを広く確保する事です。
次の日・・いよいよ表側の塗装です。
ベージュ色を塗装したら・・マスキングして白の部分を塗装します。
その際・・裏側の端っこも白く塗装します。
最後に・・全体をクリアコートすれば・・段差の無いツートン塗装の完成です。
現車のオリジナルツートン塗装は・・ドアの裏側の3ミリ程まで白くなってます。
今回はその裏側白を再現する為に・・単品塗装してます。
この辺りの裏側塗装を正確に再現する事で・・修理車らしさを消す効果があるのです。
同じ塗料を使い・・前後のパネルも塗装します。
高精度な調色+ボカシ塗装で違和感ゼロを実現してます。
単品塗装したドアを取り付け・・磨き作業を行います。
ドアに貼る黒シール裏は・・白とベージュ色が混ざった様な状態になってます。
その理由は段差を作らない為なのです。
マスキングテープでクッキリ塗分けると・・どうしても線状の段差が出来てしまい・・黒シールを貼っても浮き出てくるので・・段差を無くす必要があるのです。
黒シールの特性まで考慮した塗装が必要なのです。
オーバーフェンダーなどを全て付ければ・・完成です。
納車時・・お客様から「えっどこを修理したっけ?」と・・最高の誉め言葉を頂けました。
修理箇所が分からないのが・・最高の修理ですからね。
ラパンのドアを交換出来て・・満足でしたよ。 SK
次の記事サンバーバンは代わりの効かない車なので強引に修理します
前の記事全長が短くなった?ホンダN-ONEを救いたい
現在のアクセス数2025年4月末現在 4030626アクセス
整備工場ホームページランキング 全国2位(1096社中)シナジーデザイン株式会社調べ
以下は・・バックナンバーです