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ダイハツムーヴ リアタイヤ前の定番箇所を修理してみます

 定番のダメージ箇所ですね

皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。


貴方は自動車の凹み修理で・・どの部分が一番多いと思いますか?

以前は・・車の左前のバンパーが多かったイメージですが・・最近は写真の様な左リアタイヤ前の凹みが多いですね。

車の前側が減った理由は・・もしかしたら・・自動ブレーキシステムの普及が影響してるのかもしれません。

実際・・典型的な追突事故は減ってます。

以前は・・自動ブレーキシステムで板金塗装屋さんが廃業?みたいに言われましたが・・車は自由に動き回る以上・・何かしらどこかしらは・・凹みが生まれる物です。




むしろ板金塗装屋さんが恐れてるのは・・自動ブレーキシステムでは無く・・骨格のギガキャスト化です。

ギガキャストとは・・今までは無数の鉄板を溶接して製作されてた車が・・溶けたアルミニウム合金を型に流し込んで一体成型する手法です。

要は・・実物大トミカの様な車なのです!

従来の鉄板製の車と比べて・・つなぎ目が少ないので、大きなダメージだと修理不可能で巨大骨格部品の交換になってしまいます。

割れたアルミの塊は・・直せません。

それこそ・・板金塗装屋の存続の危機です。



まあ・・ギガキャスト製の車は高額になるので・・大衆車にまで降りて来るのは・・よっぽど先になるのですけどね。

そんな事を考えながら・・定番の凹み修理を開始します。

このムーヴの凹んだ理由は・・早曲がりですね・・。

小さい軽自動車ですが・・室内空間を広げる為にホイールベースは意外と長く・・狭い道でこの場所を擦ってしまう要因なのです。



意外と知られてませんが・・室内の広い軽自動車のデメリットでもあるのです。


 調色と分解作業

筆者の流儀としては・・最初に調色作業から始めます。

もしも混ぜる塗料が足りなくても・・取り寄せる時間的余裕を作れるからです。

塗装する直前になって「塗料が足りない」なんて事は・・段取りが悪い典型ですから。


それにしても・・ダイハツもスズキも・・この手の薄ピンク色は色褪せが酷いですね。

今回も新車時のレシピから大幅に配合を変えないと・・色が合いませんでしたから・・。



調色が終わったら・・交換するドアを外します。

 ドアに合わせて鉄板を引き出します

新品のドアが届いたので・・仮合わせします。

リアドアを・・周囲のフロントドアやクオーターパネル上部と隙間を合わせます。

すると・・今回のダメージ部分が露になります。

ドアとクオーターパネル・・両方共修理だと・・基準が曖昧になり・・精度が下がります。


その段差を直す様に・・鉄板を引っ張り修正します。

鉄の棒を溶接して・・スライディングハンマーで引き出します。

しっかり溶接して固定すれば・・人力でも凹みは意外と戻る物です。

まあ・・骨格は人力では無理ですけどね・・。

 パテで形を仕上げます

肝心な箇所が修正出来たら・・表面をパテ(黄色い部分)で整形します。

肝心な箇所とは・・ダメージが波及した奥の方の変形です。

表面の細かい凸凹は鉄板が変形時に伸びてる影響で・・鉄板修正では元には戻りません。

どんな上手い職人でも・・結局パテは使いますから・・。

なので・・鉄板修正とパテを上手に使い分けるのがコツなのです。



写真のスペアタイヤは工場の備品なので・・汚れてもOKです。

 下地塗装を塗り・・研ぎだします

形が整ったら・・下地塗装のサーフェーサーを塗装します。

お次は・・そのサーフェーサーを耐水ペーパーで研いでツルツルにします。

パテの上に直接塗装は出来ませんからね。

紙粘土みたいに・・パテが塗料を吸い込んでしまい・・跡が出てしまいます。

 内側を塗装します

ドアを付けると隠れてしまう箇所を・・予め塗装しておきます。

 新品ドアの裏側塗装

新品のドアも塗装準備を行います。

ペーパーで表面を整えて・・防水コーキングします。

その後・・薄ピンク色でドアの裏と窓枠を塗装します。

 本塗装の準備です

裏側を塗装したドアを・・再び取り付けます。

ボカシ塗装を施す・・フロントドアも分解と下処理を行います。


そして本塗装用のマスキングを施します。

マスキングもノウハウの塊なのです・・下手糞のマスキングだと・・車内まで塗料が入ってしまったり・・ザラザラ部分が出来てしまったりします。

 塗装したら・・磨いてピカピカにします

マスキングがしっかりしてるので・・高圧かつ大量のエアーで吹き付け塗装が出来ます。

ぶっちゃけ・・この辺りが素人塗装との明確な違いです。

上手くいく環境を作る事が・・良い出来への近道なのです。


塗装後・・十分に乾燥させたら・・表面にペーパーを当てて削ります。

塗装肌のムラと表面に付着したホコリを除去するのが目的です。

それを業務用ポリッシャーと複数のコンパウンドを駆使して・・ツヤツヤに磨き上げます。

 いい感じに・・仕上がりましたね

最後に組付ければ・・完成です。

今回も良い感じに仕上がりましたね。

ちょっとした早曲がりによる凹みも・・これだけの手間を掛けないとキレイには直りません。


もちろん・・手を抜こうとすれば・・いくらでも可能です。

でも・・そんな安く最低限の仕上がりなお仕事は・・他所でどうぞなのです。


協和自動車は・・手間を惜しまずキレイに仕上げるだけなので・・。  SK



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