
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
ぱっと見・・キレイ?
ホンダモンキー(参考写真)
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
バイクのフレーム塗装のご依頼を頂きました。
車種は・・Z50ホンダモンキーです・・名車ですね。
Z50モンキーは・・いわゆるレジャーバイクです。
日本ではレジャーバイク・・は馴染みが無いですが・・。
アメリカなどでは・・小型バイクを車に積んで・・別荘や
観光地などで、現地で遊びに使います。
その為・・モンキーの燃料タンクは密閉式で、傾けてもガ
ソリンが漏れにくい構造になってたり・・。
ハンドルも畳んで車に積みやすく出来る・・工夫がされて
ます。
レジャー後進国の日本では・・考えにくいですけどね・・。
しかし・・日本では・・別の用途で発展しました。
1/1の・・実際に乗れるプラモデル?おもちゃ?・・です。
ノーマルだと・・正直・・遅いモンキーをカスタムして遊ぶの
です。
星の数ほど・・?出てるパーツを組み合わせ・・オリジナルの
バイクを作る楽しみがあるのです。
それは・・バイクを知らない人間からすると・・想像を絶する
世界です。
社外パーツのみで・・1台作れる程ですから・・。
正に・・沼ハマな・・世界なのです。
ザラザラ箇所もあります
下側が・・白っぽいです
さて・・現状のフレームを点検していきましょう。
ぱっと見・・錆も無く・・キレイですが・・・。
下側から見ると・・ザラザラな箇所や・・色が付いてない
部分や・・艶のムラなどがあります。
モンキーをいじる際・・主に見えるのは・・下から見上げ
た箇所です。
フレーム上面はタンクなどで・・ほぼ隠れますから・・。
そうです・・現実はフレームの下側こそ・・キレイに仕上
げる必要があるのです。
しかし・・モンキーのフレームは以外に手強いです。
小さい割に・・立体的で・・奥まった箇所も多いです。
奥まった箇所は・・スプレーガンが最も苦手とする箇所です
からね・・。
自らのエアーで・・塗料の侵入を妨害してしまい・・塗料が
奥まで入って行かないのです。
正直・・完全に隅々まで塗装するには・・巨大な塗料プール
にフレームを沈めるしかありません。
しかし・・そんな塗装を行える業者は・・無いでしょう。
沈める塗装は・・メーカーの製造ライン程の規模が必要なの
で・・普通の塗装屋さんでは不可能だからです。
それに・・そんな設備を持つ工場は・・個人の注文は受けない
でしょう。
なので・・何とかスプレーガンで仕上げるしか・・無いのです。
防水処理
ネームプレートをマスキング
ステムやネームプレートにマスキングを行います。
傷や水分・ホコリを防ぎます。
このフレーム・・何度か塗装されてて・・塗膜が厚いです。
上手に研いで・・鉄部分を出さなければ・・そのまま塗装
出来そうですね。
今回は・・オーナー様と打ち合わせ時に・・その方向で進
める旨を確認済みです。
錆が出てたら・・削った上での下地塗装が必要になります。
ひたすら・・研ぎます
隅々まで洗浄
バイクのフレームは・・凸凹かつ複雑な形状です。
なので・・サンダーなどの機械も・・ほぼ使えません。
ザ・・手作業で・・ひたすら・・塗装を研いでいきます。
ザラザラな箇所を耐水ペーパーでツルツルにするのです。
・・・・ひたすら・・地味に頑張るしかありません。
400番と600番の耐水ペーパーで仕上げます。
その後・・高圧洗浄機で隅々まで洗浄します。
砂などを・・完全に吹き飛ばすのが目的です。
空研ぎで仕上げます
スコッチブライトで仕上げます
水分を飛ばすと・・乾いて白っぽくなります。
その中で・・まだ艶が残ってる箇所もあります。
その箇所は・・まだ研げてないので・・800番の空研ぎ
で・・仕上げます。
耐水ペーパーは詰まりが少なく優秀ですが・・濡らすの
で・・研げてるかどうか?が分かりにくいのが弱点です
からね。(濡れてるので艶が出てしまう)
空研ぎは・・番手を耐水ペーパーより細かくする必要が
あるので・・すぐに詰まるのが弱点です。
(ペーパー枚数も格段に増えるので、割が合わない)
その後・・足付けタワシ(スコッチブライト)に脱脂洗
浄剤を付けて・・隅々まで洗浄します。
十分に乾燥させます
考え抜いた・・固定方法
塗装中に・・隙間から水が出たら・・OUTなので・・。
完全に乾燥させる必要があります。
バイクフレームは・・複雑かつパイプ状のパーツも多い
ので・・注意が必要です。
固定方法も・・考えました。
塗りにくい・・フレーム下部を上向きにしたかったからです。
ひもで吊るすと・・揺れて塗りにくいので・・ガッチリと固
定もしたかったです。
なので・・フレームの貫通部分に鉄筋を通して・・固定です。
ああでもない・・こうでもない・・と数十分悩みました。
複数のガンを使い分けます
奥まで・・狙い撃ちします
スプレーガンは小さいサイズと普通のを使い分けます。
小さいスプレーガンをレーザービーム状に調整します。
これで・・そこそこ奥まった部分も塗装出来ます。
しかし・・塗装範囲は狭いので角度や方向を替えながら
・・ひたすら攻めていきます。
塗料をレーザービーム状に発射すると・・すぐに塗料が
垂れるので・・気が抜けません。
正に・・真剣勝負です。
ある程度・・細部が塗れたら・・普通のスプレーガンで
全体を塗装していきます。
2対1のクリアで仕上げます
生乾き時に剥がします
黒塗料の上から・・クリア塗装を施します。
硬化剤が50%の最高級塗料をチョイスです。
肉厚で艶も深いクリア塗料です。
Z50モンキーは・・機械遺産になりそう?なので・・。
10年程度では傷まない・・長期間持つ塗装が必要だか
らです。
年数が経過したから廃車の・・実用乗用車とは・・求
められてるモノが違います。
きっと20年後も現役でしょうから・・。
十分に乾燥させます
奥の方まで・・塗れてますね
形が立体で・・隙間に入った塗膜の厚みは大きいです。
なので・・自動車のドアなどよりも・・長い乾燥時間
が必要になるのです。
触って指紋が付かなくなっても・・接地してる箇所は
時間と共に跡がついてしまいます。
なので・・出来るだけ宙に浮かせたまま・・放置する
必要があります。
この後・・炎天下で放置します。
塗装を傷める紫外線や赤外線も・・この時は味方にな
ってくれますね。
最後に・・ステム廻りの見切り線を調整します。
本来の位置よりも・・1ミリ程内側まで塗装してます。
乾燥後に・・その1ミリを研ぎ落とす事で・・シャープ
な見切り線を作ります。
十分に乾いたので・・梱包後に完成連絡です。
スプレー塗装での限界レベルまで・・仕上がりを追究した
・・逸品に仕上がりました。
メインフレームは・・外装に隠れた黒子的な存在ですが、
フレームがキレイだと・・雰囲気が違います。
例えれば・・。
ホイールキャップに隠れた鉄ホイールが錆びてるのと・・
黒々してるか・・程の違いがあります。
ホイールキャップから見える鉄ホイール面積は僅かですが。
その影響は・・以外に大きく・・効果的です。
古い中古車で確認済みなので・・間違い無いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バイクの単品パーツ塗装サービス・・絶賛受付中です。
あくまで・・パーツ単体での・・塗装です。
何せ当工場は・・バイク用の整備設備やノウハウが無い上に。
バイク部品の注文ルートもありません。
(部品を発注出来ない、バイク用SSTも無い)
なので・・分解中に破損させたら、弁償も出来ないからです。
何せ・・田舎の自動車整備工場で・・筆者がたまたまバイク
好きだった・・のがサービス開始理由ですから・・。
色も・・4輪自動車用カラーからの選択になります。
「あんな感じ・・」では、イメージの相違が出ますので・・。
無茶な条件ばかりですが・・ご了承ください。 SK
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