
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
実際に使ってみれば最高に良い機構が・・バックドアガラスの開閉機構です。
運転席からパワーウインドウスイッチで開閉出来るのはサーフだけ?です。
走行中に少し開ければ・・室内の空気が素早く換気されるので非常に快適です。
サイドガラスを開けると・・風が巻き込む様に入るので・・寒い割には換気効率が低いです。
その効果は・・タバコを吸うと煙の流れで気流が分かります。
バックドアガラスを開けた場合・・フロントガラス下の外気導入口から入った空気が・・エアコンダクトを経由して・・前から後ろにスムーズに流れ・・換気しつつ・・灰が飛び落ちない・・正に理想形なのです。
サイドガラスを開けても・・サイドガラスの前方から風が入り・・そのガラスの後方から出ていき・・風が渦を巻いてるのが分かります・・でも・・風が舞う割には換気はあまり出来ません。
それ以外にも・・フロントガラスが曇って困る・・氷点下での走行時でも威力を発揮します。
普通だと・・エアコンを入れるか・・寒いけど・・サイドのガラスを開けるしか有りません。
それがバックドアガラスが開くサーフだと・・寒さは最小限で曇りも取り易いのです。
走れば雨や雪は入らず・・空気は前から後ろに流れる・・理想的な気流だからです。
走行中の車体後部は負圧になるので・・空気を抜く力が発生してるのも大きいのです。
で・・そんな優秀なバックドアガラス開閉機構ですが・・ハイラックスサーフのみしか見られない装備です。
それは・・ハイラックスサーフの生い立ちによるところが大きいです。
コストは掛かりますが・・既にハイラックスサーフのアイデンティティーなので・・無くせないのでしょう。
個人的には・・プラドとの最大の違いだと・・思ってる程です。
今回は・・何故ハイラックスサーフのバックドアガラスが開閉出来る様になったのか・・を解説致します。
ハイラックスサーフは、そもそも・・写真のハイラックスの派生車種です。
ハイラックスは世界中で愛されるトラックで・・アメリカなどでは維持費の安さも相まって・・超人気ジャンルです。
トラック故に・・荷台と室内が完全に分かれてるので・・マリンスポーツやオフロードバイク遊びなどにピッタリです。
荷台が汚れても・・水道で洗い流せますからね・・。
でも・・荷台が雨で濡れなければ・・用途が更に増えます・・。
ハイラックスは人気車故に・・そんな要求も出て来るのです。
そこで・・荷台を雨などから守る・・幌(ホロ)か屋根が欲しくなります。
幌だと・・防犯性が悪く・・リアにガラスも付けれないので後ろが見えなくて困ります。
そこで・・軽くて丈夫なFRP(強化プラスチック)で屋根を追加出来るオプションパーツが大人気になりました。
軽い故に・・大人が2人も居れば簡単に脱着出来るので・・着せ替え可能なのがポイントです。
ガラス窓にも出来るので・・後方視界も確保出来ます。
このオプションパーツは現行型ハイラックスにも設定されてる・・超定番アイテムなのです。
これはイメージ図ですが・・トラックの荷台に・・屋根が付く感じです。
このオプション屋根は・・「FRPトップ」と呼ばれていました。
脱着は可能ですが・・殆どのユーザーは・・いちど装着したら・・ずっとそのままなケースが多かった様です。
それは・・このオプションルーフが実用性も兼ねたファッションアイテムだからです。
はい・・筆者も単純にカッコイイと思いますから・・。
で・・この時点のバックドアガラスは・・屋根側に付いてます
荷台リアのあおりは・・トラックのままですから・・。
そんなオプションのFRPトップ装着車が増えたハイラックスですが・・。
現実的に多数派を占めるファッション派から・・実用性の低さを指摘されます。
「室内と荷台が繋がれば・・広く使える」・・などです。
そこで・・荷台と室内を繋げて・・リアシートなども装備しました。
バックドアガラスも・・ガラスがリアあおりの中に納まる仕組みで・・室内の気密性も上がりました。
これが・・電動開閉可能バックドアガラスの起源です。
しかし・・屋根は従来通りのFRPで・・オプション時代の名残が見られます。
この段階は・・オプションのFRPルーフを使い易く進化させた車・・となってるのです。
もう既に・・屋根は外せれませんけどね・・。
写真は初代ハイラックスサーフの60系です。
トラックのハイラックスから始めて分離独立したモデルです。
それまでのFRPトップにも・・いろいろと問題があります。
屋根の表面は・・要はプラスチックなので・・紫外線に弱く・・劣化も早いです。
鉄板部とのつなぎ目が存在するので・・気密性もそれほど高い訳ではありませんでした。
最大の問題は部品点数が増えるので・・製造コストが高い・・点なのです。
なので・・もう既に屋根の脱着は必要無くなったので・・「もう普通に鉄板でよくねえ?」となります。
その結果・・写真の様な普通のワゴンボディーになったのです。
でも・・バックドアはまだトラック時代の名残で・・リアあおりからガラスがせり上がる構造のままです。
なので・・バックドアを開くには・・バックドアガラスを全開にして・・リアあおりをトラックの様に下に開く手順となります。
煩雑なので・・手軽に開ける気にはなりませんが・・椅子として座るには最適でした。
写真は2代目ハイラックスサーフ130系です。
開くのに煩雑なバックドアは不評だったので・・通常の屋根にヒンジがあり・・上に開くバックドアに進化しました。
でも・・好評だったバックドアガラス開閉機能は残してます。
その結果・・ハイラックスサーフのバックドアガラスは開閉可能な構造となったのです!
写真は3代目ハイラックスサーフ180系です。
ちなみに・・4代目ハイラックスサーフ210系でも・・同様の開くバックドアガラスを採用してます。
何故ハイラックスサーフのバックドアガラスは開閉式なのか?
結論!
元はトラックのオプションから始まってるので・・バックドアガラスが開く構造となってるのです。
ハイラックスサーフのライバルは・・日産テラノです。
テラノのバックドアガラスはパワーウインドで開閉は出来ませんが・・ガラスのみでも開きます。
ちょうどC27セレナで採用された・・2重開閉バックドアなのです。
この機構はある意味・・日産らしいとも言えますね。
普通の方には・・ある意味そっくりな・・ハイラックスサーフとランクルプラドの両方がトヨタに存在してる事を疑問に思う事もあるかもしれません。
実際・・シャシーは・・ほぼ共用ですからね・・。
でも兄弟車ではありません・・生い立ちが違うからです。
進化の結果・・偶然に似てしまった・・だけですから・・。
ハイラックスサーフはトラックのハイラックスから進化した車種です。
ランクルプラドは・・名車であるジープスタイルのランクル40の子孫です。
ランクルプラドのバックドアは基本横開きか両開き(観音開き)で・・当初から鉄板の屋根がありました。
そうです・・プラドは・・最初からワゴン車なのです。
似てしまった理由は・・ハイラックスサーフは主にアメリカ市場で進化してます。
ランクルの市場は途上国なので・・普通は被りません。
どちらの車種も・・市場に合わせて独自に進化した結果・・なのです。
最後に声を大にして言いたいです・・。
バックドアガラス電動開閉機能は優秀なので・・採用車種の拡大を希望します! SK
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