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ローリングサンダーアタックを行ったスペーシアを回収する

 土手の上からローリングサンダーアタック

皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。

筆者に緊急ロードサービス出動依頼です。

「スペーシアが落輪してるから助けて欲しい」との依頼で出動です。


でも実際・・現場に到着すると・・写真の様な状態です・・。

思いっきり・・川の堤防道路から脱落してます・・・・確かに落輪ではありますが・・盛大過ぎる落輪ですね。

もう少しで民家に突入しそうな位置でギリギリセーフです。

この場合は・・路外逸脱、10メートル先で車両横転・・が正解です。



ロードサービスを依頼する時は・・状況を正確に伝えて欲しい物です。

嘘を言っても・・費用は変わりませんよ。

それどころか・・装備不足で作業不可能にもなります。

そして出直しや後日作業など・・お互いが不幸になるだけです。


 完全に側方1回転してます

スペーシアを見て見ると・・屋根も凹んでるので・・完全に側方1回転してますね。

しかも・・若干ですが屋根が下側で倒れてます。

オイルや冷却水などの液類の漏れが心配です。


屋根の部分のアスファルト舗装は歩道です。

 さて・・どのように引き上げましょうか・・

写真が現場周辺の航空写真です。

ガードレールの無い堤防道路から歩道に転がり落ちてます。

歩道には車止めがありまして・・レッカー車は入れません・・そもそも歩道幅が1メートル程なので無理です。

本線からスペーシアまでも距離が離れてるので・・クレーンは届きません。


さて・・どの様にして引き上げましょうか・・・。

 土手の上からウインチで引き起こします

筆者の脳内で・・作戦がまとまりました。

本線からウインチでスペーシアを起こします。

その後・・歩道を移動させて・・側道に脱出・・のシナリオです。

 作業中は必死なので・・写真はこれだけです

本線にレッカー車を固定して・・ウインチで引き起こします。

引き起こし作業には・・ベルトスリングを下側のピラーに通す必要があります。

ピラー(柱)は地面に接地してるので・・ひもを通すのも非常に困難でした。


ピラーにベルトスリングが通れば・・ウインチで引っ張り起こすだけです。

土手で地面が傾いてるので・・オーバーランによる再転倒の心配は少ないのが救いです。


ただ・・車が起きても土手の傾きで車体は不安定です。

ウインチを少し緩めてスペーシアを手で押して平坦な位置に移動させて・・再横転のリスクを無くします。


これでスペーシアは起きたので・・あとは脱出するだけです。

 自走不能なので・・長距離を引っ張りました

この時点で左前輪の足回りダメージが酷く・・自走不能でした。

そこで・・側道にレッカー車を設置して・・長距離ウインチ引きで引き寄せます。

ワイヤーを全部出しても足りないので・・ベルトスリングも追加して・・やっと届きました。


スペーシアがレッカー車の近くまで来たら・・クレーンで車止めを超えるだけです。

そのまま・・積載車に載せて・・現場作業完了です。


あっ・・現場のゴミチェックもバッチリですよ。

 無事に?回収できました

はい・・無事に協和自動車の敷地まで帰ってきました。


ここからは・・車が転がるとどうなるのか・・を観察していきます。

左前側はぐしゃぐしゃですね・・タイヤもパンクして足廻りも怪しいです。


今回は土の地面なのでフロントガラスは割れてませんね。

アスファルトで転んだ時は・・普通・・ガラスも割れてます。

 転がった車はボコボコです

屋根を見て見ると・・鉄板はボコボコです。

アンテナやルーフレールの取り付け部も凹んでます。


車の屋根は軽量化の為に・・柔らかくなってるからです。

生存空間確保の為に・・内側の一部の骨格が硬いだけです。


この写真では・・特にルーフレール根元の修理が厄介ですね。

板金修正で真上に引っ張るのは・・非常に困難だからです。

まあ・・この個体は全損なので直しませんけどね。

 ドアミラーがドアにめり込んでます

側面の突起物であるドアミラーも、横転時に悪さをする部品です。

ドアミラーのせいで・・ドアのダメージは甚大です。

 横転するとエンジンも壊れるのです

自動車が横転すると・・エンジンも壊れるのです。

エンジン内部のエンジンオイルはエンジンの下部に溜まってます。

車が横転してエンジンも横を向くと・・オイルはピストンやバルブ側に流れていきます。

そして・・本来オイルが溜まらない位置に溜まったオイルがエンジンを壊すのです。


また・・オイルパンからオイルを吸えなくなるので・・潤滑不足も発生します。

横転して即エンジンが止まれば良いですが・・そうはいきません。

このエンジンも・・セルは回ろうとしてますが・・エンジンがロックしてて・・始動不可能な状態です。


自動車が転倒したら・・想像以上に大ダメージなのです。    

堤防道路から路外に出たら・・漫画の様に斜めには走れません。

ましてや・・そのまま走行して本線に戻るなんて段差があるので・・不可能です。


背の高い車だと・・今回の様に横転しますし・・。

低い車でも・・腹下が接触して立ち往生でしょう。

最悪・・土手の下の障害物とキッスです。


ガードレールの無い堤防道路は・・危険なのですよ!     SK


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