
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
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自動車のホイール固定方法はボルト止めとナット止め方式がありますね。
欧州車はボルト止めが主流で国産車やアメリカ車はナット止めが主流です。
カトシンも何故2通りの固定方法があるのか疑問でした。
ネットでの解説も諸説入り混じってますね。
例えばボルト止めは取り付け剛性が高いとかコストダウンだとか・・・。
どのコメントもイマイチ歯切れが悪いですね・・・正確な根拠が無いからでしょう。
今回はカトシンなりの考えを発表してみます。
国産車で見慣れた車からボルトが突き出てるタイプです。
◯メリット
ボルトが飛び出てるのでタイヤを仮置き出来るので作業性が非常に良いです。(効果大)
仮にナットが緩んでもボルトがあるのでタイヤが完全に外れるまで少し時間が稼げます。
ボルト部が傷んでもボルト打ち替えで一本だけでも新品交換可能。
露出してるので傷んだボルト山の修正が容易です。
●デメリット
ホイールをはめる時にホイールでネジ山を傷つける危険性があります。
貫通ナットを使用するとボルトが露出するのでボルトに錆のリスクがあります。
推奨しませんが・・・ワイドトレッドスペーサーと相性が非常に悪いです。
ボルトが突き出てるのでホイールとの接触面の掃除がやりにくいです、錆などで汚れたままホイールを組み付けると・・・超危険です。
欧州車でお馴染みのボルトでホイールを固定するタイプです
◯メリット
ホイール固定時に傷みやすいのは雌ネジよりボルト側なので、傷んだら交換が容易です。
ホイール側面を擦っても雌ネジまでは影響を受けずらいです。
鉄ホイールでもカッコ悪い貫通ナットは絶対に付かないので見た目が良いかな。
ボルト長さの変更で装着可能なホイールが増えます。
緊急時など狭い場所でホイールを脱着する際にホイールを押し込んだり引き抜く必要が無いので、狭いスペースでも作業性が少し良いかな?
ホイールとの接触面がフラットなのでサンダーなどで錆などを簡単に除去出来てホイールとブレーキディスクの密着性が上げやすいです。
●デメリット
便利道具のホイール仮固定シャフトなどが無いと穴の位置が合わないので作業性が悪い、特に重いホイールを持ちつつボルトをはめるのは難しいです。
斜めにねじ込んで、もし雌ネジを傷めてしまうと修理が大変な上に強度の不安も残ります。
ブレーキディスクとハブがずれるとネジ穴が隠れるのでイライラします。
もしもボルトが緩んだらタイヤ脱落のリスクが少し多いです。
DIY作業時にボルト山に砂などの汚れが付きやすく注意が必要です。
ホイールキャップ付きの車などに使われる貫通ナットです。
袋ナットに比べて張り出しを最小限に抑える事が可能です。
テーパー状になってる方をホイール側に向けます、どっちにも装着可能なので要注意です。
貫通ナットは鉄ホイールとの組み合わせが多いですが、鉄ホイールをオーバートルクで締め付けるとホイールが陥没したり穴が広がってしまったりするので規定トルクを守りましょう。
コストは非常に安いですが、突き出したボルト部の錆やダメージには無力です。
隠れたメリットですが・・・ナット自体が小さいのでバネ下重量を軽く出来ます(アルミナットは強度的に怖いので・・・)
袋ナットは貫通ナットの進化版です。
ボルトの先端が露出しないので見栄えが良く錆の心配も無いですね。
取り付け向きも間違えようが無いので安心です。
貫通ナットも同様ですが、メーカーごとにネジピッチや先端のテーパー角度が違うので安易に流用すると思わぬトラブルのもとです。
ホイールナットの中でもトヨタ車のアルミホイール用のナットは特殊です。
トヨタ純正アルミのホイールセンター出しはセンターハブに頼ってますのでナットは固定に特化してます。
トヨタ純正アルミホイールを他メーカーに流用するのは危険なのでやめましょう。
トヨタ純正アルミはテーパー構造になってないので・・・。
先端のテーパーはスペアタイヤに配慮したものでトヨタアルミホイール専用ナットです。
別体ワッシャーで強力に固定できますが、全長が長い為にボルトの伸びしろが少なく厳密なトルク管理をしないとボルトが部分的に伸びて危険です。
欧州車用のホイール固定ボルトです。
ボルトの先端はナットに比べてデリケートなので落としたりしてネジ山を傷めてしまうと雌ネジまで傷むので要注意です。
取り付け前は清掃とネジ部先端の給油が効果的です、テーパー部は摩擦力が減るので給油はやめておいて掃除だけします。
特に慣れてない方は一本目のボルト装着時にネジ山を痛めがちなので、重い大径ホイール装着時などは2人で作業すると確実です。
ボルト式とナット式・・・どちらもメリットデメリットがあるんですね。
どっちもどっちなら・・・今まで積み上げたノウハウを捨ててまで変更は必要無いですね。
下手に変えたら販売店や既存のユーザーから叩かれるだけでしょう。
メーカー自体もノウハウの流出を恐れて固定方法の理由など語らないでしょうね。
どちらかの固定方法が決定的に優れてるなら問答無用で変更するハズなので・・・。
結論です!
(どっちもどっちなので、わざわざ変える必要は無いから2種類併存してるのでしょう)
実際はホイールの固定方法以外にも欧州車との考え方の違いによる違いは多いです。
バッテリーの固定方法から内装の固定方法、塗装の違いなど違いは多いです。
しかしどちらもライバルを研究しながら車は設計されてるので分かった上での違いです。
そうなんです!自動車は文化の象徴なのです・・・デカルチャー・・・。
国民性を見るなら車を見れば良いのです、なので当然日本人には日本車が無難でしょう。
しかし外国の異文化に触れて刺激を受けて見識をひろげるのも重要です。
国際結婚やコロナ下での海外旅行は難しくても・・・外車に乗るのは簡単です。
必要なのはお金と勇気だけです。 SK
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