
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
ブレーキは基本・・踏んだ分だけ効きますが・・必ずしも比例はしません。
ブレーキの踏み始めに・・急激に効いて・・それ以上踏んでも・・大して変わらない・・。
それが・・「カックンブレーキ」です。
カックンブレーキの車は・・ブレーキの効き具合を細かく制御出来ないので・・困ります。
まるで・・昔のACモーターの扇風機の様です。
最弱風量でも・・結構強く・・困りましたね・・。
基本・・最大風量は使わないので・・OFFか風が強すぎるか・・で大雑把です。
まるで・・カックンブレーキです・・。
最近のDCモーター扇風機は・・8段階で調整出来るので・・好みの風量に出来ます。
正に・・理想とするリニアな特性ですね。
現状のN-ONEは・・カックンブレーキです。
それを・・何とか・・踏んだ量だけ効く・・リニアな特性にしたいです。
そこで用意したのは・・信頼のDIXCELのブレーキパッドです。
過去の交換時でも・・純正品に比べてリニアな特性に出来た実績があります。
峠やサーキットを攻める訳ではないので・・街乗り用のエクストラクルーズ(EC)がベストです。
ブレーキパッドは使用想定温度がありまして・・・。
あんまりスポーツ性の高いパッドは・・ある程度ブレーキ温度が上がらないと・・むしろ効かない事もあります。
なので・・使用用途に合った・・商品を選ぶ事が重要なのです。
サーキットを想定してるパッドは・・冷えてる時は・・マジで効きませんよ・・。
冷えてると・・パッドが・・スーーと滑る感じです。
その代わり・・ディスクが赤く焼けても・・ブレーキは効きます。
そんなの・・日常で使う・・パッドではありませんね。
その点・・エクストラクルーズは・・朝イチから・・高速道路での不意の急制動まで・・大丈夫です。
冷えてる時から・・本来の性能を発揮するので・・毎日安心です。
もちろん・・高温時の性能も・・純正よりは上ですよ。
なのに・・ほぼ・・純正パッドと同じ様な値段なので・・助かります。
激安過ぎるパッドは・・いろいろ・・あります(笑)
このN-ONEはターボ車ですが・・ブレーキは小径です。
NA車と比べると・・ベンチレーテッドディスク化はされてますが・・物足りません。
軽自動車は・・室内スペース確保の為に・・タイヤ直径自体が小さいです。
小さいタイヤで扁平化すると・・サイドウオールの厚みが無くなるので・・扁平化も困難です。
なので・・必然的に14インチか15インチのホイールとなり・・大径ディスクは無理なのです。
小径ディスクで制動力を出そうとすると・・負圧ブースターを強く効かせるしかありません。
この負圧ブースターが曲者なのです・・。
負圧ブースターはエンジンの吸気負圧でブレーキ力をアシストするので・・細かい制御が苦手です。
なので・・カックンブレーキになり易いのです。
御託は・・もう・・たくさんですよね・・。
キャリパーを開いて・・パッド交換作業に掛かります。
キャリパー下部のボルトを外すと・・写真の様な・・交換可能状態に出来ます。
不要なハーネスで・・仮に固定します。
新車純正パッドは・・十分に交換時期です・・むしろ使い過ぎ・・です。
新品のパッドと比較すると・・減り加減が明確ですね。
「ここまで減ったから・・カックンブレーキなのでは?」の疑問はごもっともです。
ですが・・新車時から・・今までずっと・・カックンブレーキでした。
確かに・・パッドが減ると・・フィーリングは悪化します。
磨材のクッション性が減るから・・当然です。
確かに・・ブレーキペダルを踏んだ時の「しっとり感」は低下してましたね。
ブレーキパッドはキャリパーで押されて効きますが・・殆ど戻りません。
ブレーキピストンはオイルシールの反力で戻りますが・・パッドはディスクに軽く接触したままです。
なので・・ジャッキアップしてタイヤを回すと「シャリシャリ」と音がするのです。
この現象自体は正常なのですが・・。
パッドの戻る動きが悪いと・・シャリシャリ摩擦が大きくなってしまいます。
それが・・パッドが均一に減らない理由でもあるのです。
なので・・パッドの摺動部のメンテナンスが必要です。
接触部の汚れを落として・・極薄く・・グリスを塗布します。
付け過ぎは厳禁ですよ・・ディスクにグリスが付いたら・・分かりますよね。
パッド摩耗検知突起を奥側にして・・取り付けました。
悪目立ちしない黒のデザインが・・好感度大です。
これ見よがしな・・カラフルなパッドは・・チューンドカー以外は・・似合いません。
リザーブタンクのブレーキ液を・・スポイトで出来るだけ抜きます。
ブレーキピストンを戻すと・・逆流して・・溢れますから・・。
ブレーキピストンを清掃後・・写真の道具で押し込みます。
流石に・・握力では無理でした・・バイクなら手でいけますけどね。
キャリパーを戻したら・・ブレーキペダルを踏んで・・ピストンを戻しましょう。
そうしないと・・最初・・ブレーキは効きませんよ・・。
で・・パッドを替えた印象は・・?
はい、純正パットとは明確に違います。
完全に・・まではいきませんが・・かなりカックンブレーキは無くなりました。
理想は・・自転車の握った分だけ効く・・フロントブレーキですが・・。
まあ・・良い方向に変化したのは・・ハッキリ体感出来ましたよ。
お値段もお手頃なので・・交換用パットとしては・・オススメ出来ます。
カー雑誌に・・元新車開発者のコラムが印象的でした。
良いブレーキを付けると・・安心してブレーキをガンガン使用出来るので・・・。
「パットの減りが早い」とか「ホイールがダストで汚れる」などのクレームが来る・・そうです。
逆に・・貧弱なブレーキだと・・ユーザーが慎重に使うので・・そんなクレームは来ない・・そうです。
エンジンも・・吹け上りが良いと「カタログ値より実燃費が大幅に悪い」となる様です。
そんな開発者のジレンマが・・あるのですね・・大変です。
協和自動車でも・・MH34SワゴンRが出た時は・・大変でした。
「前乗ってた車に比べて・・ブレーキが効かない」とのお話を沢山頂きました。
もちろん・・機械的に異常はありませんし・・普通に止まります。
そうです!・・34ワゴンRのブレーキはカックンブレーキでは無かったのです!
しかし・・カックンブレーキでは無い・・コントロール性の良いブレーキは・・一般ユーザーの
受けは・・悪かったのです。
日本のユーザー的には・・カックンブレーキ=良く効くブレーキ・・なのです。
なので・・日本車は今後もカックンブレーキが続く事となるでしょう・・。
理想は・・大径ディスクを・・低い負圧ブースターを使い・・大面積パットで止めるのですが・・。
現実は・・シビアなメンテナスが必要になるので・・難しいでしょうね。 SK
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