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直進安定性を高める裏技を試してみた きょろきょろしなくなった

 直進安定性を良くしたい!

皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。


筆者の・・中古10系アルファードは重い車重とロングホイールベースの割に・・直進安定性が低いです。

当然・・排水も考えてない様な・・完全フラット路面では・・手放しでも直進しますが・・。

路面排水の為に斜めに傾いた道路や・・轍が見られる道路では・・ハンドルが落ち着きません。

場合によっては・・キャスターに左右差が有るような・・ハンドル流れみたいな症状も出ます。


そうです・・路面の傾きの影響を・・受けやすいのです。

当然・・しっかりハンドルを握ってれば大丈夫なのですが・・そんなのレベルが低いです。


以前試運転したスズキスイフトZC72Sは・・凄かったです。

いつもの試運転コースを・・矢のように・・いえ・・リニアレールガンの様に直進しました。

テストの為に手放し運転(1センチ浮かせてるだけですよ)をしても・・路外に行こうとする・・そぶりは全く見せませんでした。

筆者は・・その感動が忘れられず・・何とか出来ないか・・を考えてました。

 そうだ、前輪のネガティブキャンバーを増やそう

そしてたどり着いた結果が・・ネガティブキャンバーです。


キャンバーとは・・上から見たタイヤの傾きです。

バイクが殆どハンドルを切らなくても曲がるのは・・車体を傾け・・タイヤを傾けてるからです。

傾いたタイヤは・・円を描くように・・傾いた方向に曲がろうとします。


車は前輪が2個あるので・・左右のタイヤが車体中心方向に・・曲がろう曲がろうとすれば・・結果・・直進します。

少なくとも・・路外方向へ曲がろうとする動きは・・減らせれマス。


ちなみに・・ポジティブキャンバーは・・タイヤ上部の方が外に出てる状態で・・重ステ車に採用するとハンドルを軽く出来ます。

ネガティブキャンバーはタイヤの上部が・・車体の内側に傾いてる状態です。

レーシングカーなどに・・ネガティブキャンバーが多いですね。


スマホで計測すると・・現状はー1度です(便利な機能ですね)


 ディスクを固定します

車体をシャシー馬に載せて・・前輪タイヤを外します。

ホイールナットを取り付けて・・ブレーキディスクを固定します。


この時に計測すると・・+ー0度でした。

ストラットサスなので・・サスペンションストロークでキャンバーは変化しますね。


これが・・ストラットサスペンションの弱点です。

直進安定性に関わるキャンバー角が・・ストロークにより変化してしまうのです。


それを嫌って・・高級車はキャンバー角が変化しない・・ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用するのです。

 キングピンボルトを緩めます

キングピンボルトを緩めます。

純正ボルトは・・そのまま締め付けても・・そこそこの数値が出る様に・・ボルト太さが調整されてますが・・。

そこは大量生産品・・若干の余裕が持たせてあります。

要は・・ガタ・・が存在するのです。

そのガタを・・目的のキャンバー方向で全振りすれば・・調整が可能なのです。



ちなみに・・トヨタの場合・・部品カタログ隅に・・調整用キングピンボルトも存在します。

調整用キングピンボルトは・・ボルトの太さが細く・・調整範囲も広がる・・裏技純正部品です。

今回は・・現車装着済みの・・通常ボルトの範囲内で行います。


調整用ボルトは・・大きく動き過ぎるので・・特殊な例以外では・・使ってはいけません。

それに・・交換は上側だけにしましょう・・両方とも交換すると・・サスペンションの長さまで狂いますので・・マジで収取がつかなくなりますよ。



アルファードクラスのキングピンボルトは・・鬼トルクで締まってます。

今回もインパクトレンチ程度では緩みません・・1メートルクラスの超ロングレンチで・・ようやく緩みました。

 ブレーキディスクを持ち上げます

キングピンボルトをフリーにしてから・・固定したブレーキディスクごと・・ジャッキで持ち上げます。

上がるにつれて・・面白い程・・傾いていきます。


ポイント!

ストラットサスペンションは・・そのままキングピンボルトを固定すると・・ポジティブキャンバー方向になります。

この様に持ち上げてキングピンボルトを固定すると・・ネガティブキャンバー方向に出来るのです。


はい・・これなら・・改造ではなくて・・調整の範囲で・・遊べますね。

だって・・何も部品は交換してませんから・・フルノーマルです!



自動車メーカーの生産ラインでは・・おそらくポジティブキャンバー方向で・・組まれるのでしょうね。

ナックルなどの重みで・・勝手に垂れ下がりますから・・。

今回は・・それを逆手に取った・・裏技なのです。

 ガタ分で・・1度ゲットだぜ!

固定後・・測定してみると・・1度・・ネガティブキャンバーが増えましたね。


これで・・めでたしめでたし・・・とはいきませんよ!

これからが・・大変なのです。

 トーインは大幅に狂います

今回の様に・・キャンバーをいじると・・トーイン(タイヤの向く方向)が大幅に狂います。

今回でも・・片側10ミリはズレてました・・。

とてもそのまま走行出来る・・アライメントではありませんよ。


なので・・今のうちに・・ロックナットを緩めておいて・・トーイン調整に備えましょう。


(トーイン調整は整備工場などのテスターで計測しましょう・・糸では・・大まかにしか無理です)

 ハンドルのきょろきょろが減りました

はい・・大変なトーイン調整が終わり・・実走で最終調整を行います。

トーインの数値だけなら・・簡単ですが・・そこにハンドルセンターか加わると・・大変なのです。

手放しで直進走行中に・・ハンドルが完全に真っすぐなってる・・必要がありますからね。


そんな調整後・・最終計測です・・-1度ゲットだぜ・・やったね!


調整後は・・外乱や路面状況に対して・・強くなってるのは・・実感できましたよ。

ただし・・その車のオーナーが・・同じ道を走行したなら・・判別できるレベルで・・です。

要は・・少しは良くなるよ・・って事です。

あくまで・・部品交換無しの微調整レベルで・・車自体はそのままですから・・。


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今回の作業も・・あくまで・・筆者のスキル向上の・・実験です。

実際行ったら・・どんな副作用が起こるか・・予想出来ません・・自己責任の世界です。

タイヤがネガティブキャンバーなので・・内側ばかりが減ったりするかもです。

トーインの調整が悪いと・・逆に真っすぐ走らなくもなります。


現状で大きな不満で無いなら・・そのままが無難でしょう。     SK



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