
弊社の仕事・実例集のための第2HPです。
0952-73-2411
佐賀県小城市三日月町石木166-1
アクティトラックの加速が悪い症状でご入庫です。
加速が悪いとなると普通はエンジンを疑いたくなりますね。
でも加速が悪くなる原因は色々ありまして、点検をして原因を追究する必要があります。
試しに試運転をしてみると・・・エンジンは元気で吹け上がりも悪くありませんが・・。
何か後ろに引っ張れてるような感覚を感じます。
この時点でエンジンの確率は減りました。
協和自動車の誇るトリプルテスターでブレーキの点検をします。
ブレーキテスターはブレーキ力と同時にブレーキを踏んでない時の抵抗も測れます。
その結果ブレーキを踏んでない時にもブレーキが効いてる事が判明しました。
そうです!加速が悪い原因はブレーキの固着です。
ちなみに後輪のブレーキは異常ありませんでしたのでフロントブレーキを修理します。
しかし後輪のブレーキは少々効きっぱなしでも意外と体感しにくく発見が遅れるケースが多いです。
フロントブレーキを修理します。
今回はフロントブレーキの右側が原因ですが、フロント両輪を修理します。
片側が悪くなってるので反対側も同じ症状が出るのは時間の問題だからです。
また、修理キットも普通は両輪分で供給されます。
まずはフロントブレーキを車体から外します。
ブレーキホースが繋がったままですと満足な整備が出来ないです。
ブレーキ修理ですが簡単に説明すれば掃除とゴム部品の交換作業です。
車のディスクブレーキは内部に付いてるゴム部品の弾力が命です。
ブレーキを効かせる時は油圧の凄い力で押さえつけますが。
ブレーキペダルから足を外した時は輪ゴム状のゴムの変形が戻る力のみで戻してます。
なのでこのゴム部品が劣化するとブレーキが効きっぱなしになってしまいます。
ブレーキピストンの内部まで錆が発生してますね。
錆が酷くなって表面に窪みが出来てしまうと油漏れの原因です。
そこまで酷くなるとブレーキキャリパー全体の交換も視野に入れなければなりません。
写真の程度ですとキレイに磨けば何とか使えそうですね。
ただし必ず円周方向で磨かないといけません。
内部の奥の方が錆びてますが、それ程重要な問題では無いです。
問題は手前側にある2本の溝です。
この溝にゴム部品が収まるので、溝の内部をキレイに仕上げる必要があります。
此処で手を抜くと油漏れや作動不良の原因です。
取り敢えず回転ワイヤーブラシで錆や汚れを落とします。
コツは回転方向に磨く事です、縦方向に磨くと油漏れの原因です。
溝の隙間をキレイに仕上げるのは大変です。
これはブレーキキャリパーの溝の角を掃除する道具です。
かなりピンポイントで必要な道具です。
当然効果は絶大で効率良く隙間の掃除が可能です。
ピストンも回転方向に磨きピカピカになりましたね。
付属の専用グリスを塗りながら組み立てます。
ブレーキオイルを注入してテスターで確認したら完成です。
もちろん試運転もしますよ。
クラッチを踏んだ時の空走感が全然違いますね、バッチリです。
協和自動車では車検ごとのブレーキオイル交換をお勧めしてます。
マメにブレーキオイルを交換してれば今回のようなキャリパー不調のリスクは相当減りますからね。
ブレーキオイルをこまめに交換するのは結果的にお得になりますよ。
最近のブレーキキャリパーのマルチシリンダー化が止まりませんね。
欧州車ではついに10ピストンキャリパーなんて化け物も現れました。
今回オーバーホール作業したのがシングルピストンなのでピストン直径が大きいですね。
10ピストンなどは枝豆みたいにピストンがズラリと並んでます、なにより見た目が良いです ムフフフ╰(*°▽°*)╯
多ピストンはブレーキディスクの外側を広いブレーキパッドが挟むので強力な制動力ですが・・・。
非常に小まめなメンテナンスが必要で、ノーメンテだと動かないピストンが出てきます。
その点シングルピストンは非常にタフなので個人的には好みです。
バイクの6ポッドキャリパーには作動不良で酷い目に遭いましたので・・・。 SK
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