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#アクティトラック 走行中ゴーーと音がする

 アクティトラックの異音

皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。

ホンダ4輪車の元祖は軽トラックです。

そこから進化して・・この通称HA1(厳密には違いますが)
は・・実用性の高さもあって・・ヒットしました。

次の3代目は・・短いながらボンネットが付いたので・・・
足元が狭いやら・・狭くなった荷台寸法など・・・多くの
問題が出てしまいました。

法規制の狭間で・・泣いたモデルでしたね。


そして2021年生産終了した4代目が最後となりました。

これで・・ホンダの軽トラックは終了となりました。

ホンダの歴史が・・一つの転換期を迎えたと言えます。


個人的には・・生産終了で値上がりするかも・・と思って
ましたが・・現状は・・大した事は無さそうです。

最近は・・何でも「ない物ねだり」でプレミアが付きますが
流石に・・実用車では・・厳しいですね。

その中でも・・赤黒のスピリットカラーは凄いですが・・。

物凄く目立つので・・乗るには覚悟が必要ですけどね。



このアクティトラックも20世紀の工業製品なので・・・

異音の一つも出ます。

走行中に「ゴー」音が出てますね。

停車時には出ないので・・足廻りです。

きっと・・ベアリングですが・・位置の特定が大変です。

ゴー音は反響しますので・・。



4輪を浮かせてタイヤを回し・・1輪ずつ・・聴診器で
確認する作業が必要になります。

今回は・・左前からですね。

 ロックナット固着!

異音の位置が分かったので・・分解ですが・・。

ドライブシャフトのロックナットが固着してます。

普通のインパクトレンチでは・・歯が立ちません。

どうしようかな?

 人力では・・無理でした

ロングレンチをパイプで延長してます・・。

ソケットが外れない様に・・支えて・・・。

固定の為にエンジンを掛けてブレーキを踏みます。

・・これなら・・緩むだろう・・・が・・。


・・・ダメです、ハブごと回ってしまいます。

うーん・・硬い、硬すぎます!


こんな時も・・諦める事が出来ないのがプロの
悲しい所です・・。

考えろ!考えるんだ!その頭は飾りか?

 軽く炙ります

今回は・・ベアリング交換なので・・加熱します。

熱でベアリングが傷みますけど・・交換なので。

流石に・・アセチレンバーナーは強力過ぎて・・・
再使用するドライブシャフトへの影響が怖いです。

なので・・カセットガスバーナーで・・軽く炙ります。


ナットが膨張して・・固着が剥がれるのを狙ってます。

 秘密兵器・・1インチインパクト

気休め程度?に加熱後・・秘密兵器の登場です。

より強力なインパクトレンチ・・です。

大型トラックなどで使用する・・1インチインパクト
レンチの登場です。


1インチとはインパクトレンチ先端の四角い差し込み
口の直径の大きさを表します。

小さい方から・・4分の1、8分の3、2分の1インチ
そして・・通常では最大の1インチとなります。

当然・・大きなソケットを使える様になります。

それと同時に・・伝達パワーも格段に上がります。

このインパクトレンチも15㎏以上あります。

内部のハンマーサイズが・・大きいですからね。

故に・・超強力なのです。


今回外れないナットのサイズは32ミリですが・・
・・・通常は不要です。

いつもは・・2分の1インパクトで緩みますので・・。

1インチなんて、普段は3トンダンプなどで使いますからね。

軽自動車に1インチインパクトレンチを使う・・こんな事は
・・整備工場でも珍しいのです。


・・・流石に・・一発で緩みました・・。

 ようやく・・分解出来ました

ナットさえ・・外してしまえば・・こっちの物です。

4輪駆動なので・・ドライブシャフトごと・・外します。

 ベアリング交換作業開始です

万力に固定して・・ドライブシャフトを外します。

ドライブシャフトは固着してなかったので・・・
助かりました。

 ハブとナックルの間です

この状態で・・ハブ(回る部分)を叩き出します。

この時点で・・ベアリングは壊れます。

ベアリングのインナーとアウターが分離しますからね。


後は・・油圧プレスでベアリングを入れ替えます。

 ベアリングを交換します

これがベアリングです。(写真は参考画像)

全ての車は・・この部品でタイヤのスムーズな
回転を実現してます。


3重の丸が見えますね。

内側にはドライブシャフト、外側にはナックル側に
固定されます。

そして・・中間に鉄球があって・・回る構造です。

内部にはグリスが詰まってますが・・時間が経過
すると・・摩耗が進み・・異音になります。


中間の白い部分が・・ホコリ避けですが・・当然・・
完全には密封は出来ません。

なので・・冠水路を走行したりすると・・ベアリング
内部にも水が入ります。

ベアリングが新しい間は・・グリスが水を防いでくれ
ますが・・(それでもグリスが流れ出します)

いい加減古いベアリングは・・グリスの密封効果も薄
れてまして・・モロにダメージです。

内部グリスが無くなると・・鉄同士が擦れて・・ベア
リングの故障となるわけです。


この様に・・構造を知れば・・冠水路なんて絶対に走
れません。

室内に水が入る・・入らないの問題では無いのです。



 異音解消です

試運転で無事に異音が消えてるのを確認です。

まあ・・エンジン音は「ガー」と大きいですが、
これは仕様ですので・・。

もう・・この時代の軽トラックは補給部品供給
も怪しくなってきました。

25年モノですからね・・。

どうやら軽トラックは2トントラックより供給
期間が短そうです。

いすゞ自動車のエルフなどは25年など・・まだ
まだ余裕の現役ですけどね・・。

それとも・・メーカーの考え方の違いなのかな?


最近は旧車ブームも凄いです。

もう・・80年代や90年代の車も・・立派に
旧車ですからね・・。

それに関する書籍で・・書店の雑誌コーナーも
賑わってる程です。

書店にもよりますが・・半分程は・・旧車関連です。


とは言っても・・素人が安易に旧車に手を出しては
いけません。

あくまでも・・相当程度・・ご自身でいじれる方しか
旧車の維持は困難でしょう。

インターネットで部品を入手出来ても・・そんな怪し
い部品を交換してくれる整備工場は少ないです。

仮に持ち込みのエンジン部品に交換して・・動かなか
ったら・・工場は責任も持てませんし・・・。

動かない車を長期間工場に置いておく事も出来ません。

「言われた通りに部品を交換したが・・動かなかった
ので・・すぐに車を持ち帰ってください」が本音です。


まあ・・旧車専門整備工場なら・・別ですけどね。

でも、そんなショップは田舎にはありません。


旧車保有の条件として・・先ずは・・その旧車の面倒
を見てくれるショップ探しからです。

自宅から通える範囲内に・・貴方の好きな旧車の修理
が出来るショップを見つけてから・・そのショップを
通して・・旧車を購入しましょう。

大概・・そんな優良ショップは多忙なので・・自社購入
顧客以外は・・塩対応になります。


そして・・旧車につぎ込むお金を惜しんではいけません。

昭和時代の旧車の維持には、10年落ちの中古車の10
倍は出費が掛かる事は覚悟しておきましょう。

あとは、旧車修理期間に代わりに乗れる車の確保ですね。

旧車の修理は時間が掛かるので・・代車なんて出してた
らショップ側が赤字になりますから・・。

街で見かける旧車は・・修理代の塊が走ってる様な物な
のですよ。

相当惚れ込まないと・・挫折ですね。    SK


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